探偵業の業務の適正化に関する法律(探偵業法)
探偵業法の重要性について
探偵業者を選ぶ一つの基準になる
探偵業法とは「探偵業の業務の適正化に関する法律」の通称名であり、探偵業について必要な規制を定め、業務運営の適正を図り、個人の権利利益の保護に資することが目的の法律になります。
探偵業者はもちろん探偵業法を厳守する必要がありますが、個人であっても他人から依頼された調査(人の所在又は行動について、面接による聞き込み、尾行、張り込みなど)に類する営業を行う場合には、原則として探偵業者としての届出が必要となります
探偵業法は基本的に、依頼者であるお客様や調査対象者などを守ることを目的として定められています。
そのため、依頼者がトラブルや不利益を被らないためにも、探偵業法を厳守している探偵事務所に依頼することが大切となります。
探偵業法を厳守している業者かを見分けることは難しい場合もありますが、悪質な探偵業者の被害に合わないためにも、依頼者側も最低限の知識を身に着けて業者を選ぶことをおすすめします。
このページでは、警察庁が公開している「探偵業の業務の適正化に関する法律」を紹介しています。
探偵業法の詳細は、警察庁のホームページで確認することが可能です。
(※サイト外リンクになります。)
当探偵事務所の取り組み
名古屋調査室aiでは、「探偵業の業務の適正化に関する法律」に基づき全ての調査業務を適正に行っております。
また、その他の法律や条例なども厳守し、適正に調査業務を行っておりますのでご安心ください。
愛知県公安委員会届け出済み業者 届け出番号 第45180038号
違法な方法で集めた証拠や調査結果は、裁判などで無効になる場合があるだけでなく、依頼者が思わぬトラブルに巻き込まれる可能性も否定できません。
当探偵社では、依頼者の利益を守るためにも、違法性がある方法での調査は一切行っておりませんのでご安心ください。
また、違法性が疑われる調査依頼はお断りさせて頂いております。
探偵業の業務の適正化に関する法律の概要
背景
探偵社、興信所等の調査業については、
・調査依頼者との間における契約内容等をめぐるトラブルの増加
・違法な手段による調査、調査対象者等の秘密を利用した恐喝等、従業者による犯罪の発生
等の悪質な業者による不適正な営業活動が後を絶ちませんでした。
これまで、日本には、調査業を規制する法律はありませんでしたが、このような状況にかんがみ立法化が検討された結果、調査業のうち探偵業について、「探偵業の業務の適正化に関する法律」(以下「探偵業法」といいます。)が平成18年6月8日に公布され、平成19年6月20日に施行されました。
目的
探偵業法は、探偵業について必要な規制を定めることにより、その業務の適正を図り、もって個人の権利利益の保護に資することを目的としています。
定義
探偵業務とは、
・他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として
・面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い
・その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいいます。
この探偵業務を行う営業を「探偵業」といいますが、専ら放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関(報道(不特定かつ多数の者に対して客観的事実を事実として知らせることをいい、これに基づいて意見・見解を述べることを含む。)を業として行う個人を含む。)の依頼を受けて、その報道の用に供する目的で行われるものは除かれます。
探偵業法の適用除外となるもの
・出版社が報道の用に供する目的で依頼を行った探偵業務及び作家、著述家、フリージャーナリスト、インターネット・メディア等による取材活動等
・学術調査活動のように調査結果に何らかの分析評価を加えることが前提とされるものや、弁護士活動、税理士活動のように特定人の所在又は行動についての情報を収集することについて依頼を受けているとはいえないもの
欠格事項
次の1~6までのいずれかに該当する者は、探偵業を営んではなりません。
1.成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの
2.禁錮以上の刑に処せられ、又は探偵業法の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
3.最近5年間に営業停止命令・営業廃止命令に違反した者
4.暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
5.営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が上記1~4までのいずれかに該当するもの
6.法人でその役員のうちに上記1~4までのいずれかに該当する者があるもの
探偵業の届け出
探偵業を営もうとする者は、営業を開始しようとする日の前日までに、営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会に、所轄警察署長を経由して、営業の届出をしなければなりません。
また、探偵業を廃止したとき、又は届出事項に変更があったときは、廃止等の日から10日以内に、その旨の届出をしなければなりません。
これらの届出は、営業所ごとに行わなければなりません。つまり、複数の営業所を有する探偵業者は、それぞれの営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会に、届出をしなければなりませんし、同じ都道府県内に複数の営業所を有する探偵業者は、同じ都道府県公安委員会に、複数の届出をすることとなります。
届出書の添付書類
それぞれの届出書の添付書類は、探偵業の業務の適正化に関する法律施行規則において定められています。
例えば、探偵業開始届出書の添付書類は、届出者が個人である場合は住民票の写し、欠格事由に該当しないことを誓約する書面等、届出者が法人である場合は定款、役員に係る住民票の写し等です。
探偵業届出証明書
届出をした者には、探偵業届出証明書(届出があったことを証する書面)が交付されます。
探偵業者は、探偵業届出証明書を営業所の見やすい場所に掲示しなければなりません。また、探偵業者は、契約を締結しようとするときは、あらかじめ、依頼者に対し、探偵業届出証明書の記載事項について、書面を交付して説明しなければなりません。
名義貸しの禁止
探偵業の届出をした者は、自己の名義をもって、他人に探偵業を営ませてはなりません。
探偵業務の実施の原則
・探偵業者等は、探偵業務を行うに当たっては、他の法令で禁止・制限されている行為を行うことができることとなるものではありません。
・また、人の生活の平穏を害する等個人の権利利益を侵害することがないようにしなければなりません。
契約時における探偵業者の義務
探偵業務に係る契約の適正化を図るため、依頼者側の問題に関する義務と探偵業者側の問題に関する義務が定められています。
書面の交付を受ける義務
探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結しようとするときは、依頼者から、調査結果を犯罪行為、違法な差別的取扱いその他の違法な行為のために用いない旨を示す書面の交付を受けなければなりません。
重要事項の説明義務等
・探偵業者は、契約を締結しようとするときは、あらかじめ、依頼者に対し、契約の重要事項について書面を交付して説明しなければなりません。
・探偵業者は、契約を締結したときは、依頼者に対し、契約の内容を明らかにする書面を交付しなければなりません。
探偵業務の実施に関する規制
・探偵業者は、調査結果が犯罪行為、違法な差別的取扱いその他の違法な行為のために用いられることを知ったときは、当該探偵業務を行ってはなりません。
・探偵業者は、探偵業務を探偵業者以外の者に委託してはなりません。
秘密の保持等
・探偵業者の業務に従事する者は、業務上知り得た人の秘密を漏らしてはなりません。
・探偵業者は、探偵業務に関して作成・取得した資料の不正・不当な利用の防止措置をとらなければなりません。
探偵業者の従業員に対する教育
探偵業者は、その従業者に対し、探偵業務の適正な実施のために必要な教育を行わなければなりません。
名簿の備付け等
・探偵業者は、営業所ごとに、従業者名簿を備えて、氏名、採用年月日、従事させる探偵業務の内容等を記載しなければなりません。
・探偵業者は、探偵業届出証明書を営業所の見やすい場所に掲示しなければなりません。
監督
立入検査等
公安委員会は、必要な限度において、探偵業者に対し、報告や資料の提出を求め、又は警察職員に立ち入り、検査させ、若しくは関係者に質問させることができます。
指示
公安委員会は、探偵業者がこの法律又は探偵業務に関し他の法令の規定に違反した場合において、適正な運営が害されるおそれがあると認められるときは、必要な措置をとるべきことを指示できます。
営業の停止命令・廃止命令
公安委員会は、探偵業者がこの法律又は探偵業務に関し他の法令の規定に違反した場合において、適正な運営が著しく害されるおそれがあると認められるとき、又は指示に違反したときは、当該営業所における探偵業務について、6月以内の期間を定めて、その全部又は一部の停止を命ずることができます。
公安委員会は、法第3条(欠格事由)各号のいずれかに該当する者が探偵業を営んでいるときは、その者に対し、営業の廃止を命ずることができます。
罰則
対象 | 罰則 |
---|---|
届出をしないで探偵業を営んだ者 | 6月以下の懲役又は30万円以下の罰金 |
届出書・添付書類に虚偽の記載をして提出した者 | 30万円以下の罰金 |
変更・廃止の届出書・添付書類を提出しなかった者 | 30万円以下の罰金 |
変更・廃止の届出書・添付書類に虚偽の記載をして提出した者 | 30万円以下の罰金 |
名義貸しをした者 | 6月以下の懲役又は30万円以下の罰金 |
契約を締結しようとするときに、重要事項について書面を交付しなかった者 | 30万円以下の罰金 |
必要事項を記載しない書面又は虚偽の記載のある書面を交付した者 | 30万円以下の罰金 |
契約を締結したときに、契約内容を明らかにする書面を交付しなかった者 | 30万円以下の罰金 |
必要事項を記載しない書面又は虚偽の記載のある書面を交付した者 | 30万円以下の罰金 |
従業員名簿を備え付けなかった者 | 30万円以下の罰金 |
従業者名簿に必要事項を記載せず、又は虚偽の記載をした者 | 30万円以下の罰金 |
都道府県公安委員会による報告・資料提出の求めに応じなかった者 | 30万円以下の罰金 |
報告・資料提出の求めに対し、虚偽の報告をし、又は虚偽の資料を提出した者 | 30万円以下の罰金 |
都道府県公安委員会による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避した者 | 30万円以下の罰金 |
都道府県公安委員会による指示に違反した者 | 6月以下の懲役又は30万円以下の罰金 |
都道府県公安委員会による営業停止命令に違反した者 | 1年以下の懲役又は100万円以下の罰金 |
都道府県公安委員会による営業廃止命令に違反した者 | 1年以下の懲役又は100万円以下の罰金 |
探偵業法に基づく行政処分の公表
探偵業の依頼者を保護するため、平成23年7月、探偵業の業務の適正化に関する法律に基づく行政処分の公表状況を定め、各都道府県警察又は各都道府県公安委員会のホームページにおいて、次に掲げる行政処分を受けた探偵業者について、次の内容及び期間、公表しているところである。
公表の対象となる行政処分
・指示(当該被処分者が過去3年以内に指示を受け、又は過去5年以内に その他の処分を受けた場合に限る。)
・営業停止命令
・営業廃止命令
公表の内容
1.届出証明書番号
2.被処分者の氏名(法人にあっては、その名称及び代表者の氏名)及び主たる営業所の所在地
3.当該処分に係る営業所等の名称及び所在地
4.処分内容
5.処分年月日
6.処分理由及び根拠法令
公表の期間
・公表の期間は、当該処分が行われた日から起算して3年間である。